国を守った英霊たちを偲んで
アンニョンハセヨ、プサンナビです。今日は釜山市は東莱区のご紹介をしてみようと思います。東莱区といえば温泉が有名ですが、ところがどっこい、歴史の街でもあったのです。ではどんな歴史をもった街なのか?せっかく東莱区に来て温泉入ってさっぱりだけではもったいないですよ。少し足を伸ばして歴史にふれてみましょう。
忠烈祠(チュンニョルサ)東莱駅からタクシーに乗ること約5分(基本料金で行けます)。大きなロータリーに面して立っている、「文禄・慶長の役」で釜山を守るべく戦った無名戦士達の勇ましいモニュメントが目印です。忠烈祠の門までは広々とした通路がつづき、その両端の木陰で老人達が集まってはのんびりと将棋をしています。
有形文化財第7号・・・ってゆーとちょっと重い感じをうける方も多いと思いますが、そう呼ばせるだけの歴史があるからなんです。ではまず歴史の授業で習った事をすこしだけ復習してみましょう。
文禄・慶長の役とは?
豊臣秀吉が1592年以降二度に渡り朝鮮を侵略したこの戦。いったいなんのためかと言うとその頃調子づいてた秀吉が明(当時の中国)をものにしようと朝鮮に水先案内をもちかけたけど断られたので攻めたとゆー理由。結局2回目の遠征時に秀吉が病死し戦いは終結しました。
軽く復習した所でいよいよ忠烈祠に入ってみます。正門の手前左側のチケット売り場にて入場券を購入。一人200ウォン(子供は100ウォン)です。入場券は切り取り線で半分に切って木の箱の中に自分で入れましょう。もし日本語の説明がほしい方はここで一言いえばガイドさんが案内してくれるそうです。ただしいつもいるわけではなさそうですが・・・。日本語で書かれたパンフレットあり。
ここは一言でいうとと、とてもきれいに整備された静かな公園とゆう感じです。のんびりゆったり散歩できるように敷き詰められた石畳、人々が自然と集う池、涼しげな木陰を作る木々。それらの先には階段が続きここに訪れた人たちを神聖な場所へと案内してくれます。
忠烈祠は門をくぐると三段階に上がっていくように作られており、一番上に忠烈祠本殿があります。そこにつくまでの階段にはあるひとつの決まりがあるので覚えておくといいですよ。行きは階段に向かって右側を登り、下りるときは左側に降りましょう。これはどういう事かと言うと、太陽は東から昇りますよね。ここでは東が「右」で西が「左」とされているからだそうです。ちなみに中央は神が通るとされています。忠烈祠本堂に着くまでに二つの門を通るのも実は意味があるんです。階段をのぼりひとつ目の門をくぐると心を清めてくれて、また階段を上りふたつ目の門をくぐると神になる、そうして初めて本堂に行くことを許されるのだそうです。おどろきですよね。
本堂までの道中には祠堂や記念館、記念碑などがあります。
さあ、階段を上り詰めると忠烈堂本館です。眼下に広がる東莱の街から吹いてくる心地よい風が汗を拭いてくれます。
忠烈堂本堂には「文禄・慶長の役」で釜山を守ろうと立ち上がった殉国烈士22柱、釜山各地で戦死した無名烈士4柱、そして61柱の義兵たちの位牌が祀られています。とっても荘厳な祠なので神聖な気持ちで臨みましょう。
今回忠烈祠を取材して感じたことは、日本と韓国いろいろなしがらみがあって今があるのだと実感しました。歴史に関心のある方にはここまで来る価値があるのではないでしょうか。以上、少し歴史の勉強をしたプサンナビがお届けしました。