雄大な海岸の絶壁に建つ自然と調和した寺院
アンニョンハセヨ!プサンナビです。プサンの北東部には、機張(キジャン)という海辺の町があります。プサンでありながらどこかのんびりと素朴な雰囲気が漂うこの町には、海岸沿いの絶壁に建つ龍宮寺(ヨングンサ)というお寺があります。今回はこの神秘的で美しい姿で訪れる人を魅了する龍宮寺を紹介しましょう!
海雲台(ヘウンデ)からバスに乗り、松亭(ソンジョン)を通り過ぎてしばらくすると龍宮寺の入り口に到着します。龍宮寺の正式な名称は「海東龍宮寺(ヘドンヨングンサ)」。看板に従って歩き、駐車場を過ぎて行くと、土産物や機張名物のワカメや昆布、岩海苔などの海産物、野菜、仏具(数珠や仏像)を売る露店が寺の入り口まで軒を連ねています。そして、入り口の手前にあるのが象の石造と共にずらりと並んだ十二支神像(注1)たち。中国の道教(注2)が朝鮮半島に伝来し、影響を受けた韓国では中国や日本と同様に十二支による干支が浸透しています。ナビも自分の干支であるヘビの神像の前でしっかりお参りしてきましたよ!(あ、年がバレますね。)訪れる参拝客も自分の干支の前で手を合わせたり、記念写真を取ったり、神像に触れてみたりと足を止めています。そして、神像たちを左手に歩き、階段を下って行くと続いて現れるのは七福神の布袋さまのような大きなお腹をした石仏像。実は、この石仏像、お腹の部分を撫でると男の子を授かると言われているもの。通りすがりにみんなお腹を撫でて行きます。
(注1)十二支である子(ね)、丑(うし)、寅(とら)、辰(たつ)、巳(み)、午(うま)、未(ひつじ)、申(さる)、酉(とり)、戌(いぬ)、亥(いのしし)の12種の動物を守り保護するとされる獣面人身像(顔は獣で体は人間の神像)
(注2)神仙思想を基盤とし、老荘思想・仏教、儒教などが結合した中国固有の宗教。
さて、ここからが龍宮寺の始まり。美しい海と本堂の姿を拝むまでに越えなくてはいけないのが108段の階段!この108段の階段…歩き切ると「寿命が延びる」なんて言われもあるとか。行きの本堂までは階段を下って行く感じなのでさほど疲れを感じることはありませんが、帰り道はけっこうキツイかも知れません。履き慣れたフットワークの軽い靴で行くことをおすすめします。
本堂に向かう前のオススメの絶景ポイントが、階段を降りきって左手に進んでいくと海を一望できる「日出岩」。海と空の青さがひときわ印象的ですが、その名の通り「日出岩」からは日の出の時間帯に水平線上から太陽が昇る姿を見ることができるのだとか。新年の初日の出とか見られたら素晴らしいでしょうね~。
元来た道を歩き、「不二門」をくぐると本堂下にたどり着きます。本堂下では参拝者が願い事を書いてお寺に納めてもらえるという瓦も売られています。日本で言うと絵馬のような感覚でしょうか。こちらはお値段1万ウォン。海外からの訪れる人も多いだけあって、英語や日本語で書かれた瓦も見かけましたよ。ちなみに、ナビもお願い事を書いてきましたが、何を書いたかは……秘密です。^^
そして、本堂の「大雄殿(テウンジョンデン)」。さらに、本堂の裏手には昇り階段があり、「海水観音像」の広場に続いています。(階段が急なので昇り降りに気を付けてくださいね!)「海水観音像」の広場からは海東龍宮寺を見下ろすことができ、海を臨めます。う~ん、波音と穏やかな海水観音像に何だか心が洗われ、癒されますね。
雄大な海辺にたたずむ海東龍宮寺をご紹介しましたがいかがでしたか?グルメやショッピング、市内での観光三昧もいいですが、時間があったらぜひここまで足を伸ばして心穏やかな一時を感じてみてくださいね。以上、プサンナビがお届けしました。