韓国の屋台食べ歩き in 釜山・西面!

ソウルには負けない、釜山でも屋台のフルコース!

アンニョンハセヨ、K・F・Cです。まずは何も言わず、ソウルナビのこの記事を読んでください。たかのナビさんが真冬の鍾路で行った怒涛の屋台食べ尽くし。鍾路3街から鐘閣までの約600メートルを歩きつつ、目に入った屋台すべてを制覇していくという恐るべき内容の企画です。屋台をハシゴするという企画そのものもすごいですが、まわった屋台の数がまたすごい。1時間20分かけて、なんと12軒も食べ歩いています。正直、この記事を読んだときは、脳天に落雷を受けたような気分でした。衝撃を受けつつ夢中で最後まで読み、そして読み終えたと同時に妙な闘志がメラメラとわきあがってきました。
こ・こんなに面白いことをソウルナビだけにやらせてはいけない!
ということで行ってきました。釜山で屋台といえば、やっぱり西面(ソミョン)。さっちゃんに案内をお願いし、ロッテ百貨店の脇にずらりと連なる、屋台食べ尽くしにチャレンジしです。ライバル心をむき出しにしつつ、いざスタートです。

1軒目 バナナパン(3個1000ウォン、7個2000ウォン)
まずは最初ということで軽めにスタート。屋台が立ち並ぶエリアに突入し、まず目に入ったのがこのバナナパンでした。バナナ型に焼かれたカステラ風のお菓子で、バナナの香りがぷんぷんと漂います。卵をたっぷり入れているというのが売りのようで、屋台の前には卵の殻がたくさん並べられていました。むむ、ちょっとマドレーヌっぽいかも。
2軒目 即席エギキンパプ(1個500ウォン)
さて、2軒目はその場で作ってくれる小さなキンパプ(海苔巻き)。エギとは韓国語で赤ちゃんのこと。おばちゃんの前にたくさんの具が並べられており、好きな具を選ぶとその場で1口大に巻いてくれます。具はどれを選んでも500ウォン。牛肉、ツナ、炒めたキムチ、ゴボウ、ハムなどがありますが、K・F・Cとさっちゃんはちょっとひねってテンチョ(激辛の唐辛子)を選んでみました。どうなったかは、ハイご想像の通り。
3軒目 プルナンホットッ(1個500ウォン)
さて、西面の屋台といえばこのお店を欠かす訳にはいきません。イケメン揃いで有名な、行列のできるホットッ(中に蜜を入れたお焼き)店。美味しさの秘密は、7種類のナッツをトッピングしてくれるところにあります。アーモンド、ピーナッツ、クルミ、松の実、カボチャの種、ヒマワリの種、干しブドウ。これらがアツアツの蜜と交じり合って、本当にうまーい! 釜山のホットッはソウルよりもレベルが高いです。
4軒目 ティギム(1個300ウォン)
プルナンホットッのすぐ真向かいには、これまた人だかりの耐えないティギム(天ぷら)の店。いつも混雑しているだけあって、食べてみると確かに衣の味からして違います。具になるのはイカ、エビ、サツマイモ、トウガラシ、カワハギの干物などなど。オデン、トッポッキ(韓国モチの甘辛炒め)を含め、どれを食べても1個300ウォンというのも素晴らしい。支払いは食べたぶんを後から申告するシステムです。
5軒目 ヤタク(1人前1500ウォン)
さあ、だんだんと勢いがついてきました。ここらでちょっと変わった屋台メニューにチャレンジしてみます。ヤタクとは「野菜と鶏肉」を略した名前。サツマイモと鶏肉の上にチーズとコーンを乗せ、ピザのようにオーブンで焼いた料理です。モチッとした舌触りと、サツマイモの甘さが絶妙。「野菜と鶏肉の衝撃的な出会い」というキャッチコピーにふさわしいちょっとオツな味が楽しめます。
6軒目 コチタク(1人前1500ウォン)
珍しいものを食べたなあと思っていたら、すぐ先に同じような店をみつけてしまいました。鶏肉とサツマイモの上にピザチーズとコーン。先端にベーコンを巻いたモチが添えられているところだけが違いますが、5軒目のヤタクとほぼ同じです。しかも、お客さんの入りから見てもこちらのほうが元祖のよう。屋台の密集地はこれがあるから難しい。悔しいので、こちらのほうもきちんと食べました。
7軒目 ホットドッグ(1個1500ウォン)
7 軒目はホットドッグをチョイス。コッペパンにソーセージと炒めたキャベツ、タマネギ、豚ひき肉をはさんだオーソドックスなもので、ケチャップとマスタードをかけて食べます。これまでに比べるとやや面白みに欠けるかと思っていたら、なんとここで予想外の衝撃が。ソーセージにはがしておくべきビニールが、あろうことかそのままついているではありませんか。口の中でビニールを噛む感触は最悪! 当然のごとくおばちゃんに猛抗議です。
8軒目 ケランパン(1個500ウォン)
ちょっと嫌な流れになってきましたので、ここはひとつ気分をかえるためにも好物のケランパンを食べることにしました。ケランパンは今川焼きの中に目玉焼きが入ったもの。塩味のきいた卵が、ほんのり甘い小麦粉の生地によく合います。一般にケランパンといえば、真ん中でパタンと折りたためる両面焼きの鉄板を使いますが、ここのお店はゴンドラ式で回転させながら焼く方式をとっていました。そのため上部がポコンと盛り上がり、ケーキのようなちょっとかわいらしい形になっていました。
9軒目 オデン(1本500ウォン)
さて、ここからはモクチャコルモッ(屋台など飲食店の密集するエリア)。トッポッキや、スンデ(韓国式の腸詰)など、代表的な屋台料理を出す店がずらりと並んでいます。どこの屋台でも出している料理は一緒なのですが、今回は食べ歩きなのでひとつひとつ立ち寄っていくことにします。最初のお店ではオデン。ソウルではめったに見かけませんが、釜山のオデンにはコンニャクも普通に入っています。日本のコンニャクに比べると、ちょっと粉っぽいですけどね。
10軒目 トッポッキ(1個500ウォン)
いよいよ2ケタ突入、10軒目。このお店ではトッポッキを食べました。トッポッキは甘辛いソースで韓国モチを炒めた料理。モチだけでなくオデン(魚の練り物)やマンドゥ(餃子)、ゆで卵も具として入っています。モチも含めどれを食べても1個500ウォン。オデンは前の店で食べたので、モチとマンドゥを1つずつ食べることにしました。
11軒目 スンデ(1人前2000ウォン)
お腹にたまるトッポッキを食べたせいで、急速に満腹感が押し寄せてきました。11軒目ではスンデを食べようと思ったのですが、ちょっと1人前は食べられそうにありません。おばちゃんに無理を言って半人前だけもらうことにしましたが、普通は受け付けてくれない注文なのでそのあたりはご理解ください。ちなみに釜山のスンデはソウルとは違い、味噌をつけて食べるのが特徴です。粗塩で食べるソウル式もいいですが、釜山に来たらぜひ味噌を試してみてください。
12軒目 チンパン(1個500ウォン)
いよいよ満腹になって12軒目。お店の人からはハットグ(アメリカンドッグ)をすすめられましたが、今の状態で油モノはちょっときつい。店頭を見渡して、いちばん食べやすそうだったチンパン(あんまん)をもらうことにしました。よし、これでたかのナビさんに追いついた!
13軒目 生ジュース(1杯1000ウォン)
さあ最後! 13軒目でたかのナビさんの記録を追い抜きます。プサンナビの勝利を祝し、さっちゃんと生ジュースで乾杯です。さっちゃんは生イチゴジュース、K・F・Cは生バナナジュース。バナナに始まりバナナに終わるということで、これにて屋台食べ尽くし企画は感動のフィナーレです。ぱちぱちぱちぱち。
まとめ
名称:西面屋台食べ尽くしコース
出発点:地下鉄1・2号線西面駅ロッテホテル脇
終着点:西面モクチャコルモッ
距離:約600m
所要時間:約2時間
訪問店数:13軒
総額料金:10800ウォン
その他、おまけ
同じ韓国の屋台でも、ソウルと釜山では微妙に違うという面白さがあります。釜山ならではの屋台料理をいくつか紹介しましょう。
釜山屋台の常識1、スンデ
本文中でも触れましたが、味噌をつけて食べるのが釜山式。粗塩だけだと、釜山の人には物足りないそうです。
釜山屋台の常識2、ホットッ
ソウルでは焼きあがったものをそのまま食べますが、釜山では備え付けの黒砂糖につけて食べます。とろける蜜にざらっとした食感を加えて、よりおいしくなります。
釜山屋台の常識3、オデン
ワタリガニを入れるパルガンオデン(赤いオデン)が流行ですが、釜山は昔からずっとワタリガニ入りです。コンニャク、ニンジンなど具のバリエーションも豊富。
釜山屋台の常識4、干物
釜山は港町なので海産物が豊富。屋台で売られている干物類も種類がものすごいです。
というわけで、釜山でも屋台の食べ歩きにチャレンジしてみました。ソウルとは微妙に違う屋台文化をお楽しみ頂けましたでしょうか。13軒もまわる必要はありませんが、西面周辺には魅力的な屋台がたくさんあるので、ぜひ食べ歩いてみてください。万が一、この記事を読んで闘志がわいてきたという方は、14軒にチャレンジしてみてはいかがですか。もちろん、お腹をこわしても責任は持ちませんけどね。以上、K・F・Cでした。

舞台裏
夜は屋台食べ歩きなので、昼はトースト1つで我慢。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2005-05-04

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