第7回「釜山で韓国語を学ぶには?~大学のコース以外にもこんな学院があります!」
お久しぶりです。ゆきこです。季節は冬真っ只中! 寒波に襲われる釜山では、気温の低い日が続いています。冬学期の始まった釜山大学の授業にも、コート・マフラーの完全防備で通っていますよ。ところで、釜山でも韓国語コースのある大学はいくつかありますが、たいていは一学期が数週間あり、授業時間(時間の長さや回数、開始時間)も学校によって決められています。そこで今回は、釜山で仕事をしながら、空いた時間に勉強したい! また、もっと短期で観光も兼ねてプチ留学したい!という方の希望を叶えられる民間の韓国語学院をご紹介します。
その名もKLIFF
KLIFFとは、「Korean Language Institute For Foreigners」(外国人のための韓国語学院)の略です。場所は釜山大学正門から歩いて5分、地下鉄1号線の釜山大学駅からも歩いて10分ほどのところにあります。
この学院は先生一人で切り盛りしていて、現在は全体で30人弱の学生がいるそうです。欧米系の学生が多く、そのなかでも英語教師の仕事をしている人が多いです。しかし、最近は日本人の学生も増えはじめ、仕事をしながら空いた時間に勉強する人、家事や子育てと勉強を両立する主婦の方、また大学の韓国語コースで学んでいる人で、もっと会話力をつけたいという人が学んでいます。
私は、今年の4月に釜山へ移住してきて、釜山大学言語教育院で韓国語を学ぶつもりでしたが、次の学期開始が6月からということで、それまでの間、手持ちぶさたになってしまいました。そこで通い始めたのがここ、KLIFFでした。
この学院の一番の売りは、会話重視ということです。私の場合は日本で少し勉強してから来たものの、やはり実際の会話となると、通じるのか不安なのもあって、移住したばかりのころは、積極的になれませんでした。しかし、KLIFFの"攻撃型"授業スタイルを受け始めてから、会話できるんだ!という勇気が出ました。その後、釜山大学での授業に参加し始めましたが、やはり大学の授業での会話時間は少ないため、会話の勉強を補充するためにKLIFFにも通い続けました。
"攻撃型"授業とは?
「教科書会話ではなく、実生活における"使える"韓国語を目指し、特に会話を重点に置いています。日常生活に欠かせない基礎的な会話はもちろんのこと、韓国の文化、習慣から恋愛にいたるまで、教科書にとらわれない幅広い知識を楽しく身につけることができます。授業スタイルは"待ち"ではなく、生徒参加の"攻撃"型。少人数制とあいまって発言を休める暇をあたえません。」(KLIFFパンフレットより)
この説明のとおり、授業中も常に生徒に話させるのですが、これが指名されて嫌だなあという感じでは全くなく、興味深い話題に乗せられる雰囲気で、ついついこっちもベラベラとしゃべりたくなってしまいます。授業中も笑いが絶えません 。
フレキシブルに選べる授業
仕事の合間に勉強したいという方や、忙しい方でも、学生の都合にできる限り合わせて、レベル調整、時間調整などに応じてくれるのも、この学院の特徴といえます。授業回数も週1回~5回から選べ、基本は1ヶ月単位での契約ですが、場合によっては1週間から可能だそうです(要相談)。短期で勉強したいという方には嬉しいですね。また授業時間も平日は朝9時~夜9時まで、また土日にも授業を行っているので、選択肢が広がります(土日の授業は要相談)。
Jenna先生インタビュー
ソウルやスリランカでも仕事をされていたことがあり、英語も堪能なJenna先生にお話を伺いました。
Q、まず初めに、学院を開こうとしたきっかけを教えてください。
A、もともとソウルで仕事をしていたんですが、ソウルには韓国語の学院がたくさんある一方で、釜山にはほとんど無く、また自分自身釜山が好きなので、釜山で学院を開きたいと考えました。また、授業スタイルについての具体的な考えを実現するために、大きい学院で教えるのではなく、個人で学院を設立することにしました。
Q、それでも一人で全ての授業を受け持つのは大変ではありませんか?
A、一人だということは、最初に学院を立ち上げる時にかかる経済的な負担など、もちろん大変な面はあります。でも、授業の準備などに関しては、時間はかかるけれど、自分の好きなことだし、準備しながら、授業中に話したいことなどが次々と浮かんできて楽しいんです。好きなことだから続けられるんでしょうね。
Q、日本人の生徒についてはどう思いますか?
A、実際接してみると、それまで私が持っていた印象とまるで違いました。以前は、歴史的な背景も手伝って、正直言いますとあまり良くないイメージを持っていたのですが、実際は、皆さん礼儀正しく、韓国語の勉強にも熱心で、根気よく頑張る方が多いです。印象がまるで変わりました。
Q、それでは最後に、これから韓国語を勉強しようという方へメッセージをお願いします。
A、韓国語を学ぶことによって、韓国人や韓国文化への理解も深まることと思います。頭で考えているだけではなく、勇気を持って始めてみてください。皆さんにお会いできることを楽しみにしています!
学生にもインタビュー
実際に現在KLIFFで勉強されている他の日本人の方の本音も伺いました。
得能史郎さん
Q、KLIFFに通うことにしたきっかけは何ですか?
A、一度授業見学をさせてもらいました。決めた理由は、先生が美人だというのがひとつと(笑)、会話中心の授業だということです。
Q、実際に5ヶ月間授業を受けて感じていることは?
A、文法も重要ですが、会話の練習がたくさんできる授業は、私にとても合いました。それと、仕事をされている方でも、時間を調整しやすいのもいいと思います。
平井一臣さん
Q、KLIFFに通うことにしたきっかけは何ですか?
A、当時は釜山大学で韓国語を勉強していました。大学の授業では、読む・書く・話す・聞くをまんべんなくやるのですが、私は年をとって(笑)会話が一番大変でした。そこで、午後の時間を使って会話中心のKLIFFの授業も受けることにしました。
Q、実際に授業を受けて感じていることは?
大学で学んだことも重要です。そのなかには、一人で勉強できることもありますが、会話は一人では難しいです。KLIFFの授業内容は日常生活に関することが多くて、役に立ちます。また、釜山大学には、やはり日本人・中国人の学生が多いですが、KLIFFでは欧米系の方が多く、韓国語という言語だけではなくて、考え方や感じ方の違いについて考えるにもよいです。ただ、やはり自分に合う勉強方法は人によって違いますので、いろいろな方法を試してみて、自分にあった方法や学校を探すのがよいと思います。
先生、皆さんありがとうございました~!
というわけで、今回は大学付属の語学学校ではなく、韓国語学院をご紹介しました。授業見学も随時受け付けているとのことです。これから釜山で勉強しようかなと思っている方! 選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。
授業料
●レギュラークラス(1クラス4~8人、1コマ2時間)
・週5回 24万ウォン/月
・週3回 15万ウォン/月
・週2回 12万ウォン/月
・週1回 8万ウォン/月
(事情により1週間から可能。要相談)
●個人クラス(マンツーマン)
・ご都合のよい時間 2万5千ウォン/1時間
スケジュール
●月~金 9時~21時まで開校。(1コマ2時間)(13時~14時、18時~19時は休憩時間)
●土日 要相談
教材
「カナタKorean for Japanese」使用
(なければ購入の必要あり KLIFF近隣書店で購入可能です)
レベルテスト 簡単な筆記と会話。
基本情報
住所 : 釜山市金井区長箭1洞388-12
住所(韓国語) : 부산광역구 금정구 장전1동 388-12
電話番号 : 051-513-0131 011-9108-6594(携帯)
E−mail : jennakang@hanmail.net
HP : www.kliff.co.kr
行き方・交通
地下鉄1号線、プサンテハッアッ(釜山大学前・Busan Univ.)で降り3番出口を出ます。駅を背にして右方向に進み、一つ目の角を左に曲がります。まっすぐ5分ぐらい進むとつきあたりにに大きな建物が見えます。それが釜山大学です。大学の正門を右に曲がりまっすぐ行き、突き当たりを右に曲がると左側にあるビルの3階です。
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記事登録日:2006-04-21