主婦企画、韓国料理を作ろう番外編~チャガルチ市場デビューの巻

ナビ母の力を借りて、チャガルチ市場デビューを果たすの巻

アンニョンハセヨ、プサンナビのさっちゃんです。今年で在韓歴3年目のさっちゃん、韓国にお嫁に来て丸々2年が過ぎました。アジアでも有数の港町として知られる釜山に住んでいるんだから、海産物をたくさん食べれる~なんてウキウキでやって来た渡韓当時とは裏腹に、実はこの2年間で家の食卓にお魚が並んだ日は、指で数えられるほど少ないんです・・・。というのも、いつも食料を買い込んでいるスーパーでは思ったよりも値段が高いし、なんだか元気がない、お世辞にも新鮮だといえない魚が店頭に並んでいたり、庶民の味方、市場では、山積みにされている大量の魚や呼び込みの激しい釜山アジメ(釜山弁でおばさん)に怖気づいたりと、なかなか釜山の新鮮な魚にありつけないさっちゃんだったんです。でも、こんなことでは駄目だ!せっかくの港町釜山にいる醍醐味を味わいたい!と一発奮起し、チャガルチ市場でお魚を買ってみようと立ち上がってみました。実は、さっちゃんの故郷も港町!何十年と港町で主婦をしていたお魚のスペシャリストの母が釜山にきたチャンスに便乗し、母の指導の下、主婦2年目にして、堂々のチャガルチ市場デビューをしてきましたぁ~!!
母を引き連れていざ出陣!!
いつもは、取材などで写真撮影に来ているチャガルチ市場。でも、今日は違います。一、消費者としてやってきました。道路一杯に並ぶお店の数々、山盛りに売られている魚たち、大きな掛声で値段を言い合うアジメたち、いつも見慣れているはずなのに、なんだか今日は緊張します。やっぱり、今日も無理かなぁ~?!この雰囲気に呑まれてしまいそう・・・などと嘆きながら歩いていると、母の「わー!すごいね!この新鮮な魚たち!いい品だわ~、さっちゃん、ボーとしてないで値段とか聞いてちょうだいよ!あれはいくら?」と後押しされ、チャガルチ市場でのお買い物開始です。
足取りの軽い母のうしろを付いて回るさっちゃん。急に、タコを大量に売るお店の前で、脚を止めます。「これ、白くて新鮮そうだよ!これ、イイダコでしょ?これ使って、さっちゃんの好物のイイダコの煮付け作ってあげるわよ!」と母。早速、母とお店の人の通訳開始。
母:これいくらですか?
店員:それ、一盛りで5,000ウォンでいいよ!(といいながら、まだ買うといってないのに、イイダコを商品にいれようとします。)
母:まだ、買うっていってないわよ!ちょっと触ってみていいでしょ!
店員:いい品だよ~、いいから買っていきなよ!
母:少しまけてくれない?もう、午後だし、おばちゃんも早く売って帰りたいでしょ!
店員:5,000ウォンが底値だよ!何言ってんだよ!いいから、もう持っていきな!(といいつつ、またまた袋に詰め始めるアジメ)
母:じゃー、安くしてね!5,000ウォンじゃ、買わないよ!(と母も引き下がりません)
店員:わかったよ、わかった。もういいよ、4,000ウォンにしてやるよ、まったく!
母:おばちゃん、ありがとう~!!その代わり美味しく食べるからねぇ~
と交渉終了。絶対、母もチャガルチアジメのパワーに押されるはず、きっとびっくりして買い物なんてできないはず、と思っていたのもつかの間、日本のおばさんも負けていませんでした。すごいねぇ~と感心してさっちゃんが聞いてみると、「いやー、ドキドキしちゃった!だって、あれ5,000ウォンでも日本(さっちゃんの田舎の町)の半額くらい安いよ!でも、こういうところって値段交渉できるし、小さい頃、おばあちゃんとかと買い物行くと、あんな感じでやってたから、同じくやってみたの。本当に安くなっておもしろかったよ。」とは母。すごい・・・すごい・・・怖気づかず、当たって砕けろ精神で向かっていかなきゃなんですね・・・韓国も日本もおばさんパワーは万国共通のようですね。
「アンタこれ何だか知ってんの?」の一言
またまた、脚を止めた母。何を見ているのかと思ったら、ウニ!!!!バケツいっぱいに入ったウニ!!おばさんに早速値段を聞いてみると、一盛り10,000ウォン。「安い!」と驚いていると、突然。
店員:アンタ、これ何だか知ってんの?どうやって食べるか知ってんの?
母:日本でも食べるんだよ!知ってるよ。美味しいよねぇ~
店員:知ってんだね~。そう、これスープにしてもいいし、このまま食べてもいいし、うまいんだよ!(といいつつ、ウニを一つまみ食べるアジメ)
母:ちょっと、近くでみてもいい?(とウニの匂いを確かめる母)
店員:新鮮だよ!さっき、採ったばっかりだよ。
母:磯の香りがするね~。じゃー、これちょうだい!
店員:はいよ、じゃー、10,000ウォンだよ。
母:何いってんのよ、おばちゃん!さっき、一つまみ食べたじゃない!9,000ウォンにしてよ!
店員:一つまみたって、ほんの少しだろう、何言ってんのよ。これは、安くしなくても、すぐ売れるから買わないでもいいよ。10,000ウォンじゃなきゃ、売らないよ。
母:9,000ウォンにしてくれてもいいじゃない!!日本からわざわざ買いにきたのに・・・。(とぶつぶつ言いながら、渋々母も10,000ウォンで了承)
その後も、様々な魚を見ては足を止め、値段交渉などを行った末、ゲットしたのは、身がプリプリしているニクモチ(カレイの一種)。約20センチくらいはあるニクモチが、2匹で5,000ウォンとさっちゃんの実家よりも半額近い安さでゲットできました。チャガルチ市場で、本当は1匹、2匹と少量は売らない、と言われたんですが、母の押しの一手でゲットできた上、しっかり頭や内臓を落としてもらい、満足気味の母とさっちゃん。これから、買った食材で、久しぶりの日本のお袋の味を作ってもらうことに!!
19,000ウォンで豪華な食卓!
たくさん買った食材で作る本日の食卓メニューは、ウニ丼、ニクモチの煮付け、イイダコの煮付けの3品。とっても豪華なこのメニューがなんと19,000 ウォンで出来ちゃうんですよ~。今まで、魚介類は高い!と自負していたさっちゃんですが、やはり市場はマートより安い!本当に庶民の味方といえるほど、安く、同じニクモチなんかが、倍近くで売っているんですよ。在韓者の皆さん、お魚はチャガルチ市場がお得ですよ!勇気を出して、チャガルチ市場デビューしてみてください。次は、自分で作ってみようと、母の横で作り方を観察。
ニクモチの横にはピーマンで彩りを飾って、ウニ丼の上には、海苔やワサビをちょこっとのせて、完成~^^。
久しぶりの日本のお袋の味が堪能でき、チャガルチ市場デビューも果たし、次回は一人でチャレンジしてみようと思います!!日本から訪れる方にとってのチャガルチ市場は、活気や魚の数々に驚きつつ、釜山の港町を肌で感じられる観光スポットとしての位置づけだとおもいます。さっちゃんもつい最近まではそうだったんですが、実際に、地元の人にまぎれて買い物をしてみると、また違ったチャガルチ市場の姿を発見できたように感じました!ぜひぜひ、在韓者の方!一度、チャガルチ市場で海産物を見てみてください!安くて、新鮮な釜山の海の幸が溢れていますよ~。以上、プサンナビのさっちゃんがお送りしました。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2005-06-03

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